さて、4泊5日の強行軍でしたが、これが最後かな?という感じの飛行機を使った大きな国内旅行に行ってきました。行き先は・・・
ウルル・カタジュタ国立公園:通称エアーズロックです。
やはり、オーストラリアに来た以上は訪ねなくてはいけない場所のひとつでしょうね。エアーズロックはアナングと呼ばれるアボリジニーの人たちの聖地です。エアーズロック登山は観光客にとってのこの地域の目玉のひとつですが、その登山道の一部はこのアナングの人たちにとってとても大切な神聖なる場所でもあります。なので、アナングの人たちの中にはエアーズロックに観光客が登ることを快く思っていない人たちが少なからずいることを忘れずにいる必要があります。強いて言うならば観光客が東大寺の仏像に土足で登るような感じ・・・などと表現する人もいます。でも、この観光収入がアボリジニーの人たちの大切な収入源になっているのも事実のようです(登るのには料金はかかりませんが、国立公園内に入場するのにお金がかかります)。なので、登山には賛否両論が付きまとうようですね。そういう歴史的、宗教的背景を考えつつ、登山する必要があるということのようです。
で、われわれはと言うと妻は始めから登る意思はあまり・・・ありませんでした。子ども3人連れて登るのは危険だし、登ってほしくない人たちがいるのであれば別に無理して登らなくてもいいわぁ〜という感じ。僕は上からの景色は可能ならば眺めてみたいなぁ〜とは思っていましたが、登れないならばそれはそれで。結局、滞在した3日間は天気は良かったものの風が強くて登山は閉鎖されていました。ここ数年はアボリジニーの人たちへの配慮もあってか、登山できる日が極端に減っています。表向きは風が25ノット以上、気温が36度以上になると予想される日の真昼間、雨の日、雲がかかっている日、アナングの人たちの宗教的な要請があった日・・・などは登山できなくなっています。なので、かの地へ赴く人も登れたら、ラッキーくらいの気持ちで行ったほうがよいでしょうね。1週間滞在しても登ることができなかったという人たちもいるようです。もし、どうしても登りたいのであれば最低複数日は滞在する必要があるでしょうね。
ということで我が家は登れず(登らず?)でしたが、結果論で言えば満足。
妻は
「I didn't climb Ayers Rock」(わたしはエアーズロックに登らなかったわぁ)
というステッカーを買ってスーツケースに貼りましたよ。行って敢えて登らないというのも逆に格好いいかもしれませんね(笑)。でも、きっと上からの景色は一見の価値があるでしょうねぇ。頂上からのきれいな景色を見られなかったのは残念でしたが、十分、地上からのきれいな景色を見ることができてとても満足できました。登ることができなくてもその壮大さを堪能することはできると思います。
アリス・スプリングスからエアーズロックへ行く途中の台形の山(マウント・コナー)
まずは日没時のエアーズロック(ウルル)
昼間のエアーズロック
そして、夜明けのエアーズロック(ウルル)
日没時のオルガ(カタジュタ)
昼間のオルガ(カタジュタ)
などなどです。少しでも景色を皆さんとも共有できたら・・・と思います。個人的には先に行ったカカドゥ国立公園のほうがすばらしいかなぁ・・・また、訪ねたいのはカカドゥです。エアーズロックは、1回で満足です。個人的にはですよ。もし、上からの景色を見られていたら、変わるかもしれませんけどね(笑)。
そして、次はオーストラリア中心部の町:アリス・スプリングスまで、4時間のドライブで行ってきました。途中で隕石が落下した後というクレーター群を見つつ、たくさんの野生のラクダを見かけつつ(ここはもともとアフガニスタンの人たちが道路が無いころにラクダを使って行き来していました。そのラクダが逃げたり、道路の発達で必要なくなり、野生化して何世代か生きています)、アリスに到着。この町は砂漠の中心にもかかわらず、真水が湧き出るということから人が集まった町で舗装道路がアデレードと開通したのはほんの20年前です。そして、この町はマクドネル山脈(山脈といっても裏山くらいの高さしかないのですが、とても長く連なっています)のすぐふもとにあり、とてもきれいな町でしたよ。アボリジニーの人たちがとってもとってもたくさんいました。気になったのはやはり、白人とアボリジニーの人たちが一緒に歩いている姿は全くといっていいほど見かけなかったことでしたけど・・・。
この町で1日ゆっくり観光して買い物をしつつ、デザートパークという砂漠の動物たちを集めたテーマパークにも行ってきましたよ。
そこではたくさんのトカゲも見られましたし、砂漠に住む猛禽類のえさを獲るショーも見られました。こんなやつもいました。(ちなみに昔、三菱自動車のコマーシャルで一世を風靡したエリマキトカゲもこの地域の動物です。Friled Lizardと言います)
そして、夜はFlinders大学でお世話になってた友人の一人のお宅へお呼ばれして夕食とワインをご馳走になりました。田舎だからもありますが、びっくりするような大邸宅で、まず、道路から玄関まで車のままで1〜2分進みます(距離にして100m近くあるかな・・・)。そこへ建つお城みたいなお家・・・。きっと500坪から1000坪くらいありそうでしたねぇ。もちろん、プールつきで、そとにはピザを焼くだけのための石造りの窯が・・・。また、オーストラリアのおうちの大きさに圧倒された瞬間でした。その晩はキャラバンパークでお泊まりして・・・。こどもたちはお決まりのジャンピングピローで遊び・・・。空気が入っていて、大きなトランポリンみたいなものです。
翌日もアリスでのんびり、観光。街中ではあふれるアボリジナルアートの店を見て周り、残念ながら気に入ったものは無かったので購入はしませんでしたが、楽しんで帰ってきましたよぉ。
アデレード→(飛行機)→アリススプリングス→(車)→ウルル・カタジュタ→(車)→アリススプリングス→(飛行機)→アデレードの行程でした。飛行機は往復3000km、車は往復も含めて1500kmを走破した旅でした。大勢の日本人観光客が飛行機の乗換えだけで素通りするアリス・スプリングスも意外ととてもすばらしい町でした。