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Indigenousなこどもたちのヘルスケア
ずいぶんご無沙汰でした。いろいろ忙しくって・・・。

この国でIndigenousな人たち=アボリジニーの人たちことは何度か取り上げてきました。今日はそのこどもたちの健康問題も少し話してみたいと思います。

いまだにアボリジニーたちの生活環境は現代の生活様式からはかけ離れているところが多々あります。それにはオーストラリア人(アボリジニー以外の)からの根強い差別意識とまた、逆にアボリジニーの人たちからの文明同化への強い抵抗の大きな2つから成り立っています。どんなにアボリジニーの文化を尊重しつつ、現代の生活様式への同化を進めても抵抗があり、医者へ行かない、男は働かない、こどもは学校へ行かない・・・などの大きな障壁が残っています。

そして、その医者へ行かないと言うところへ注目するとアボリジニーの人たちの平均余命は通常のオーストラリア人の平均余命に比べ、10年以上短いと言う実態が浮かび上がってきます。医療機関へのアクセスの悪いすごい遠隔地に住んでいるという物理的障壁とオーストラリア人がたくさんいる病院へは行きたくないと言う精神的障壁が受診抑制につながっていると考えられています。

では、こどものヘルスケアはどうでしょうか?

これも大きな問題になっています。アボリジニーの人たちの難聴の率は非常に高いのです。これは幼いころからの繰り返す、中耳炎により、耳の伝導系が破壊され、耳が聞こえなくなっているのです。確かにアボリジニーの子供は古き日本のような両方の鼻から鼻水をたらしている子もたくさんいます。オーストラリア人はこれを親しみと差別意識も含めてか、「ナンバー11(イレブン)」と呼んでいます。というのは垂れた鼻水が鼻の下で2本の筋になっていて、そこへ乾燥している土地なので水を求めて蝿が集まるので黒い2本の線(11に見える)が出来上がるわけです。そして、失明率も非常に高いことがいえます。これも幼いころからの眼への感染症を繰り返し起こしているために失明していると言われています。よく見ると目やにでぐちゃぐちゃになっているこどもがやはり、とても多いそうです。なので、アボリジニーのこどもを治療するプログラムに参加してくれる耳鼻科医と眼科医を募集していると言う状態です。蝿が多いことも含めた衛生環境と治療を受けない(受けたくない、受けられない)という受診抑制がこの状態を起こしているんでしょうね。

おそらく、その他にもわれわれ小児科医が普通に治療しているこどもの病気がたくさんあると思います。そういう病気の中には簡単に治療できるものもたくさん含まれているはずです。心臓の病気、腎臓の病気、寄生虫などの感染症・・・いろいろあると思いますが、適切な治療を受けられる環境はこどもたちのためにつくってあげたいですね。よく発展途上国の医療水準を上げると人口爆発が加速されるから、今のままでよいという人たちも少なからずいますが、生まれた命はどんな命でも自分のできる範囲で救うために全力を尽くす・・・これが小児科医の使命なんだろうと思います。きれいごとだとか、偽善だとか言われてしまいそうですが。

いろんな国の事情がありますね。文明国オーストラリアでもこの状態ですから、アフリカなんぞはさぞかし大変な状況なのだろうと推測できます。
カテゴリ:ちょっと気になるこどものこと | 08:36 | comments(8) | -
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コメント
先生、お久しぶりです!
防ぐことの出来る病気や死があるのなら、やはりどうにかしてあげたいと思いますよね。
差別的な考えを根本からなくしていったりすることも、簡単なことではなさそうですよね・・・。
悪循環にならないように小さな一歩からでも何か変わっていくことができれば・・・。 

先生、病状などではないのですが、娘のことで少し相談です・・・。
もうすぐ1歳4ヶ月なのですが、離乳食中期あたりまでは食が細く心配しておりました。
1歳すぎたあたりから、いきなり食べる量が増え、結構目安として本などに書かれている量よりも多く与えても、まだ足りないようで大泣きします。
食後は毎日泣き止ますのに一苦労しています。
お腹はもちろんお相撲さんのようにパンパンなのですが、もっとくれといわんばかりに号泣する毎日です。
うちの親も最初は満足するまであげないと可哀相だと言っていたのですが、食べる量をみて驚き、もうやめたらと言うくらいになっております。
例えばバナナを1本に、結構大きめの大人茶碗で白ご飯・大人のお椀で煮物に、フォローアップミルクを200飲んだりします・・・。
個人差はあるとは思うのですが、あまりにも大食いのような量だとやはり泣こうがストップをかけた方が良いのですよね・・・??
とっても元気で体つきはプニョプニョした赤ちゃん体型ではなく、どちらかというと引き締まった感じで足なんかも見た目はスリムなんです・・・。
小さい頃に脂肪細胞の数が決まるなんて話も聞いたことがありますし。
毎食どのくらいあげれば良いのかで最近悩むようになってきました。
良いアドバイスはあるでしょうか??



| わんわん | 2008/09/15 11:10 PM |
異なる民族の共生って、どの地域でも難しいんですね。

アボリジニーの人たちの問題は、先生のブログで初めて知りました。世界史(地理だったか?)ではそこまで掘り下げて習うこともなかったし。

またアメリカドラマの「ER」の話になりますが、ここ数年、スーダンのダルフール紛争を取り上げていて、これも私はドラマを見るまでほとんど知りませんでした。

一応、単一民族の日本人には、民族問題とか人種問題って、あまり関心を持たれなくて大きなニュースにならないのでしょうかね〜。

とにかく、アボリジニーの人たちがよりよい医療を受けられることを願います。それから、すでに取り組みがなされているかもしれませんが、「精神的障壁」を低くするために、アボリジニー人の医師がたくさん育つといいですよね。
| ひかり | 2008/09/16 11:27 AM |
わんわんさん:こんにちは。確かにとてもたくさん食べますねぇ・・・。基本的には乳児期に食事制限をする必要性は無いといわれています。なので、基本的にはいらないと思いますが・・・。例えば満腹感をしっかり出して、糖分やカロリーは少ないものをある一定量加えるのがよいと思います。野菜類であるとかを多めにとらせて満腹にさせる・・・案外、茹でた野菜スティック(にんじんとか、インゲン豆とか・・・生のきゅうりもよいと思います。)もよいと思いますよ。フォローアップミルクは栄養が偏っていなかったら、いらないかもしれませんね。お湯で薄めて飲ますのもよいかもしれません。
ひかりさん:アボリジニーの医師というのはよいかもしれませんね。今は看護師は増えてきているようですよ。でも、伝統的にアボリジニーの男は働かない人が多いので困っているようです・・・。
| Dr.TERU | 2008/09/19 9:10 PM |
 はじめまして。現在一ヵ月半の男の子を育てています。
初めての育児で解らないことだらけで、日々一喜一憂しております。

 息子の動きについて色々調べていた時に、こちらのサイトにたどり着き先生の丁寧なご返答をみてご相談させていただきたくコメントしました。

 息子は産まれて一週間ぐらいからとても手足の動きが活発で、今現在も非常に活発に動いております。
伸びしながら反ったり、足を曲げた状態(M字)で空中に上げたり、招き猫の様に手を顔にこすったりします。
夜中に唸りながらこれを繰り返していることもあるので点頭てんかんとか脳性麻痺とかが心配です。

 泣かずに機嫌よく数十分起きている時もあり、熱・下痢・顔色等の異常は見受けられません。また妊娠中の異常は切迫流産です。

 脳波検査等、受診した方がよろしいのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
| あんこ | 2008/09/21 10:08 AM |
こんばんは先生。 そちらでそのような現状があるとは驚きです。といっても、先進国では受診したくても保険に入ってないために医療費が高くても受けれなかったり、テレビ番組の「ER」状態ですものね。 医療においては全ての人が平等に治療を無料で受けれればいいのに・・・と思います。
今日も、「アレルギー」のお子さんを抱えているお母さんが、「小学生までは名古屋市の医療制度で診療・投薬がただだからいいけど、中学からは薬代だけでも結構するから、このまま大人になっても飲み続けるには大変かも」と言っていました。 魚燐病(?)もやっと特定疾患になったぐらい日本の医療は遅れているのでは?と思いますが、アボリジ二ーの人達はそういった点可哀想なのかもしれませんね。命(体)を大切にすることが生きる意味なのではと思うのですが・・・先生達医療関係者の方の仕事は人間の核だと思います。頑張って!
| みのほ | 2008/09/22 10:30 PM |
はじめまして。3歳になったばかりの息子のことで相談したいことがあります。話すと長くなりますが、息子は2842g47.5cmで37週2日で産まれました。産まれた時から何かと心配事が多く、3ヶ月検診では「右眼瞼下垂」と言われ大きな病院に至急行くようにと言われ行ったのですが「発達段階なので様子見」と言われました。(今は右は一重で左は二重の個性と思っていますしちゃんと見えているようです)その後も検診の度に首のすわりが遅いやら、発達がどうとか言われてます。1歳半検診でもそのころまだ気が向けばふらふら歩く程度でした。案の定「大きな病院に…」と言われました。一応行きましたがその1週間後にはちゃんと歩いていました。初めての子供だったのでわからないまま不安ばかりでした。今は喘息でオノンの内服と一日2回のパルミコートの吸入+頓服としてインタール、メプチンの吸入をしています。ついつい前説が長くなりましたが、今日お聞きしたかったのは体が小さいことです。1歳→8.3kg 70cm 2歳→10.4圈77.3cm 3歳→11.6kg 86.3cmです。毎月保育園で測定してくれます。体重が今年の1月から11kg代になりそこから横ばいです。身長は1月は80.6僂任靴拭G悗呂罎辰りながら伸びているのでどんどんやせ細っていくように見えます。もちろんその子の成長があるのはわかりますが不安で…
昨日も保育園の先生から「やせせるよね」と言われその不安が再燃してしまいました。長くなってすみません。先生の印象をお聞かせください。 
| けんけんぱ♪ | 2008/09/23 7:41 AM |
あんこさん:なるほど・・・正直なところを申しますと生後1ヵ月半ではよほど筋緊張が強いとか、逆に弱いとか、おっしゃられたように痙攣するとか・・・などの異常がないと脳性まひの診断は難しいのが現状です。また、点頭てんかんは特有の発作形態があり、発達がどんどん悪くなっていきます。いずれもこの月齢で診断をつけるのは極めて難しいでしょう。脳波検査もこの月齢では特徴的な所見も無いので、とてもジレンマだと思いますが、生後3ヶ月くらいまでは様子を診て行くしか、なさそうです。初めての育児ではたわいの無いことでも一喜一憂しますし、逆に医者が気がつかないことをお母さんが見つけてくれることもあります。ただ、あわてずにしっかりとあと1ヵ月半程度、様子を診ていってもらえますか?現時点では受診しても同じことを言われてしまうと思います。
みのほさん:そうですね・・・日本の医療制度でいつも???なのは、年齢が大きくなると無料負担が打ち切られますよね?本当に必要なのはそういう大きくなっても薬を飲まなくてはいけない子だと思うのですが・・・。矛盾点はまだまだありそうです。出生率を上げたければ何をしなくてはいけないのか!を世の中のお母さん、小児科医に政府は聞いてほしいものです。
けんけんぱさん:発達などは正常でもどうしても体格に比べてやせている赤ちゃんは確かにいます。もし、しっかりと飲んだり、食べたりしている上での体重増加不良で、そのほかの活発さが正常であれば様子を診ていくだけで今はよいと思います。もし、食べる量が年齢に比してやはり、少ないよう出れば摂取カロリーを増やす努力が必要かもしれませんね。通常、喘息で使用するパルミコートなどが多い場合は副作用として食欲増進→太るということがあるので薬の副作用は心配ないでしょう。ただ、喘息が意外と重症でよく発作を起こすこの場合はかなり、呼吸をするのに体力を消耗するので、親が発作ではないと思っているときでも軽い発作を起こしていないか?それが消耗の原因になっていないか、少し考えてみても良いかもしれませんね。基本的に、発達が正常で、活発性も正常であれば様子を診ていくということでよいと思います。
| Dr.TERU | 2008/09/24 10:46 PM |
 先日質問させていただいたあんこです。

 丁寧なご返答ありがとうございました。
今のところ取り立てた身体の異常(痙攣・意識消失等)もないので、先生が仰られるとおり三ヶ月検診まで様子を見ていこうと思います。

 慣れない育児で気が張ってしまいますが、しばらくしたらこんな事を心配していたんだと笑える日が来るのを楽しみに、育児頑張ります!
| あんこ | 2008/09/26 11:39 AM |
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